去年までの風のすみか農場での作付けは年間約60種類以上の作物
を生産し、少量多品種の野菜を作ることで農場の生態系のバランスを
とることに主眼を置いた計画をしてきました。
同時に固定種の種を使用し、在来種の種の保護や野菜を未来の社会に
つなげていくというミッションを掲げて生産活動に取り組んできた側面も
ありました。
結果的には、在来種の種を使用し多品種の作付けを行うことはF1種に比べ、
土地に固定していないので、地域での生産に向いていない(時間がかかる)という
ことが分かったり、肥料に関しても座学で学んできたことが実際のフィールドでは
なかなか教科書通りにいかないことが出てきたり、多品種に必要な細かなケアが
行き届かなかったりと課題が多く見えたものでした。
他にも、ハウス、温床での育苗のできる設備の不足は出荷時期の大幅な遅れに
つながったり、なるべくメタボリックを避けてきた施肥は、栽培作物にとって充分な
生育環境を整備できなかったりとこれまた次シーズンへの課題が見えてきました。
踏まえて、今シーズンは若者を始めとするゲストの居場所と学びの場となるフィールド
作りを目指し、
①早い時期の苗は無農薬・有機栽培の種苗業者から確保する
②施肥は10aあたり300kgの完熟堆肥を施す(昨年の8倍~10倍)
大きく土作りに関しての方針を具体的に改革していきます。
また、鳥獣被害も多く経験しましたので
③特に被害の激しい山際、沢沿いの耕作地に電気柵を設置
種に関しても
④土地にあった品種選び、種芋や自家採種の種の管理の徹底
ということを肝に銘じて春からの生産に取り組んでいきたいと考えています。
まず最初の目標は自前の食事業(風のすみか・風のえき)への確実な供給・出荷から
です。ここをクリアした先にまた新たな地平、目標が見えてくるのだと思っています。
同時に耕作地を管理することは、地域社会に責任を負うことになります。
しっかりした耕作地の管理が行えることは、地域での信用性の確保につながります。
具体的には、耕作地の周りの除草や耕作地オーナーへのフォローなどですが
ここにも充分な意識を持って取り組んでいきたいと思います。
Bob dylan [Dignity]
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